在宅介護やさしい手

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透析を続けながら、自分らしく生きる

2026.06.18

利用者プロフィール
年齢・性別: 70代・女性 疾 患: 脳卒中後遺症による左片麻痺、慢性腎不全(血液透析中)、足白癬、皮膚疾患(足底スピールテープ処置)がある。 医療処置: 慢性腎不全により週3回(月・水・金)の血液透析を実施している。右上肢に透析用シャントを造設しており、定期的なシャント観察が必要である。また、足白癬や足底の皮膚疾患に対して軟膏塗布やスピールテープ交換などの処置を継続している。 A D L: 脳卒中後遺症による左上下肢麻痺があり、日常生活動作に介助を要する。右上肢には透析シャントがあるため使用に制限があり、家事全般や買い物、入浴などの動作が困難な状況である。一方で、自身でできることは積極的に行う意欲を持たれている。 生活環境: 自宅で一人暮らしをされている。透析通院を継続しながら地域での生活を希望されており、看護小規模多機能型居宅介護、訪問看護、福祉用具貸与を利用しながら在宅生活を継続している。
利用開始前の状況
退院後に一人暮らしを再開したが、左片麻痺と透析治療により日常生活に大きな制限があった。買い物や食事の準備、掃除・洗濯などの家事が困難であり、透析後の体調変化への対応にも不安を抱えていた。また、安全な入浴や皮膚処置の自己管理も難しく、在宅生活を継続するためには医療と介護の両面からの支援が必要な状況であった。
看護小規模多機能型居宅介護の支援内容
医療的ケアの提供
訪問看護にて全身状態の観察、バイタル測定、透析シャントの観察、服薬確認を実施した。また、足白癬や足底の皮膚疾患に対する処置、スピールテープ交換、軟膏塗布を継続し、透析後の体調変化についても定期的な確認を行った。 生活支援
訪問時に居室・台所・トイレの清掃、洗濯物の管理、買い物代行、調理補助、ゴミ出しなどを実施した。また、通いサービスでは送迎や入浴介助、水分補給支援を行い、安心して在宅生活を継続できる環境を整えた。 緊急時の対応
透析後や体調不良時には訪問看護師が状態確認を行い、異常の早期発見に努めた。日々のバイタルサインや利用時の様子を多職種間で共有し、体調変化や発熱などの異変があった際には迅速に対応できる体制を構築した。 精神的サポート
ご本人の「自宅で暮らし続けたい」という思いを尊重しながら支援を実施した。日常的な会話や希望に寄り添った対応を心掛け、安心して相談できる関係づくりを行ったことで、在宅生活への意欲や安心感の向上につながった。
支援の経過と変化
初期(利用開始〜1週間)
退院直後は生活全般に不安が強く、家事や体調管理に対する負担も大きかった。看護小規模多機能型居宅介護と訪問看護の利用を開始し、医療面と生活面の支援体制を整備した。 中期(2週間〜3週間)
定期的な訪問や通いサービスの利用により生活リズムが安定した。透析後の体調確認や皮膚処置が継続的に行われることで健康管理が向上し、家事負担の軽減によって安心して生活できるようになった。 後期(4週間〜)
サービス利用に慣れ、職員との信頼関係も深まった。体調が良い日は自身でできることを行いながら、自分らしい生活を継続できている。また、体調変化があった際も早期に対応できる環境が整い、安全な在宅生活が維持されている。
成果
医療的ケアと生活支援を一体的に提供したことで、透析治療を継続しながら安全に一人暮らしを続けることが可能となった。体調変化の早期発見や適切な処置により健康状態の維持につながり、ご本人の希望である在宅生活の継続を実現することができた。
まとめ
本事例は、左片麻痺と透析治療を抱えながら一人暮らしを続ける要介護5の利用者に対し、看護小規模多機能型居宅介護と訪問看護が連携して支援を行った事例である。医療的ケアと生活支援を柔軟に組み合わせることで、健康管理と日常生活の両立が可能となり、ご本人の「自宅で自分らしく暮らしたい」という希望の実現につながった。多職種が連携し継続的に関わることの重要性を示す事例である。
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